GA4のクロスドメイントラッキングとは？設定・確認方法と利用上の注意点

Webサイトのアクセス解析ツールとしてGoogleアナリティクス4（GA4）を利用している方は多いでしょう。原則として、GA4はWebサイトごとのアクセス解析を実現するツールですが、Webサイトをまたいだユーザーの動向を分析することも可能です。その際に利用される機能が「クロスドメイントラッキング」ですが、詳細はわからない、という方も多いのではないでしょうか。

そこでこの記事では、クロスドメイントラッキングの概要やできることと併せて、設定方法から確認方法、利用する際の注意点を解説します。

GA4のクロスドメイントラッキングでできること

はじめに、クロスドメイントラッキングとは、ドメインをまたいだユーザーの行動を同一ユーザーのものとして認識するための機能です。例えば、www.a-company.comとwww.corporate-b.co.jpは異なるドメインかつ異なるWebサイトであり、GA4ではそれぞれのアクセス解析は別々に行われます。

しかし、これらの運営元が同じであり、双方の間でリンクを通してユーザーの流れを把握したいと考えた場合、従来のままでは実現することができません。そこで、クロスドメイントラッキングを用いることで、www.a-company.comからwww.corporate-b.co.jpへの同一ユーザーの流れをGA4上で認識することができます。

クロスドメイントラッキングによって、問い合わせページや販売ページ、販促ページなどが主軸となるWebサイトとは異なるドメインで作成されていたとしても、全体的なユーザーの流れをつかむことが可能です。

以降は、GA4におけるクロスドメイントラッキングの設定方法や確認方法、注意点などを解説しますが、公式のヘルプも併せて確認するとよいでしょう。

参照[GA4]クロスドメイン測定のセットアップ

GA4のクロスドメイントラッキングの設定方法

GA4でクロスドメイントラッキングを設定する方法を解説します。

サブドメイン間では設定不要

実際に設定方法を解説する前に、サブドメイン間ではクロスドメイントラッキングは不要であることを覚えておきましょう。例えば、www.a-company.comとblog.a-company.comはルートドメインが同じであり、Cookieも共有されるためクロスドメイントラッキングの設定は必要ありません。

異なるドメイン間でクロスドメイントラッキングが必要な理由は、ドメインごとにCookieが生成されユーザーを判別することができなくなるためです。クロスドメイントラッキングは異なるドメインをまたいでCookieに作用する技術となります。

GA4上での設定方法

www.a-company.comとwww.corporate-b.co.jpのように異なるドメイン間でクロスドメイントラッキングを設定する場合、流入元となる側のGA4で設定が必要です。例えば、www.a-company.comからwww.corporate-b.co.jpへとユーザーが移る場合の測定を行いたい場合には、「www.a-company.com」側で次のような設定を行います。

1.「管理」→「データストリーム」から対象のデータストリーム（Webサイト）を選択

2.ページ下部の「タグ設定を行う」を選択

3.「ドメインの設定」を選択

4.マッチタイプを選択し、ドメインを入力して「保存」ボタンをクリックする

今回の例では、www.corporate-b.co.jpへユーザーが遷移する際の情報を引き継ぎたいたいため、マッチタイプは「含む」ドメインは「www.corporate-b.co.jp」となっています。マッチタイプは次の設定が選択可能であるため、用途に応じて使い分けましょう。

• 含む
• 先頭が一致
• 次で終わる
• 完全一致
• 正規表現に一致

GA4のクロスドメイントラッキングの動作確認方法

クロスドメイントラッキングの設定が終わったら、実際に動作しているか確認してみましょう。流入元ページからリンクやフォームを通してページを遷移します。先程の例を参考にすると、「www.a-company.com」にアクセスし、「www.corporate-b.co.jp」へ遷移する流れです。

www.corporate-b.co.jpのページが表示された際に、URL欄に注目してください。リンカーパラメーターとして、URLの末尾に「?_gl=」と入力されていればクロスドメイントラッキングは正常に動作しています。

GA4のクロスドメイントラッキングにおける注意点

GA4でクロスドメイントラッキングを利用する際には、次の点に注意してください。

• プロパティレベルの編集権限が必要
• 測定ID「G-～」が使用されていること
• URLリダイレクト時に上書きされる可能性

クロスドメイントラッキングの設定はプロパティの編集権限が必要になります。そのため、「管理者」または「編集者」の権限が必要になることを覚えておきましょう。また、測定時には対象となるすべてのページが同じ測定IDで管理されている必要があります。

その他にも、GA4でのクロスドメイントラッキングは、URLにリンカーパラメーターを追加することで実現しています。そのため、URLリダイレクトを行っているとパラメータが削除されてしまう可能性がある点は覚えておきましょう。

まとめ

アクセス解析ツールとして欠かせないGA4では、クロスドメイントラッキングを用いることで異なるドメイン間のユーザーの行動を認識することができます。特に法人で本サイトとショッピングページのドメインが異なっている場合などには、クロスドメイントラッキングの機能は非常に有効です。

クロスドメイントラッキングを活用してより柔軟なトラッキングを実現し、ユーザー行動の把握やWebサイトの改善に活用しましょう。

こちらの記事もよく読まれています

GA4（Google アナリティクス 4）とは？超初心者向け！基本と設定方法

GA4に復活した直帰率-UAとの違いや各種レポートで確認する方法

緊急事態宣言発令に伴う弊社の対応について

効果が出ないとお悩みの方必見！メールマーケティングを成功させる3つのポイント