アンダードッグ効果とは?意味やWebマーケティングへの活かし方

アンダードッグ効果とは?

アンダードッグ効果とは、弱い立場や不利な状況にある人などに対して同情心を抱き、劣勢側を応援したくなるという心理効果です。
ちなみにアンダードッグとは、かませ犬という意味で闘犬に自信をつけさせる為にわざと噛まれてしまう犬の事です。そこから転じて、不利な状況に置かれている状態を表すようになりました。負け犬と訳される事もありますが、その場合は負けが決まっている為アンダードッグとはニュアンスが異なります。
日本語だと判官贔屓が同義語としてあり判官贔屓効果とも言います。

アンダードッグ効果の例

では具体的なアンダードッグ効果の例を見ていきましょう。

高校野球

1番アンダードッグ効果が起きやすいのがスポーツではないでしょうか。
2018年の夏の甲子園では、練習環境が悪く、主力選手の少ない金足農業高校が準決勝に進み、優勝常連校の大阪桐蔭高校と対決しました。圧倒的に不利な金足農業にアンダードッグ効果が起こり金足農業を応援する人が増えました。

選挙

選挙でも同様に不利な状況にあったり、世論調査で劣勢が伝えられたりすると同情票があつまり逆転で当選する場合があります。
2016年にドナルド・トランプ氏が大統領選で勝利しましたが、アンダードッグ効果が働いていた事も当選した理由の1つと言われています。

販売

アンダードッグ効果はビジネスでも有効に使えます。最近ではコンビニなど小売店が誤って大量発注したものをSNSにあげたところ、それを見て買いに来てくれる人が増え商品が完売するケースがありました。ミスしてしまった事=弱みをあえて報告する事で、同情心が集まり結果売上に繋がる事になりました。

アンダードッグ効果とバンドワゴン効果の関係

アンダードッグ効果の対義語でバンドワゴン効果というものがあります。
バンドワゴン効果とは、大勢の人が支持しているものや、選択しているものが魅力的に見え、人々からの人気がより一層高くなる現象の事を言います。バンドワゴンとは行列先頭にいる楽器隊の事を指しています。バンドワゴンに乗るは勝ち馬に乗ると同様の意味で使われます。
アンダードッグ効果もバンドワゴン効果も事前に不利な状況やどちらが有利などの情報が無いと効果を発揮しません。2つの効果を総称してアナウンスメント効果とも言います。

アンダードッグ効果をWebサイトへの活かそう

アンダードッグ効果はwebマーケティングにも利用する事が出来ます。2つの例をご紹介します。

商品開発時のトラブルなど発信

例えば、あるレストランで新メニューの開発する様子をSNSで投稿し、密着取材を受けてテレビで放送したとします。
試作品を何回も作ったり、仕入れた商品が予定日に到着しなかったりと何かしらトラブルが起こりますが、そこをあえて公開することで困難な状況でも一生懸命に努力して働く様子が伝わりアンダードッグ効果を狙う事が出来ます。

新人スタッフを登場させる

会社のホームページに敢えて新人スタッフを紹介します。『不慣れな点も多いですが、一生懸命頑張ります』や、『まだ駆け出しですが、丁寧にサービス出来るように頑張ります』など、がむしゃらに頑張るところをアピールするだけでもアンダードッグ効果を狙えます。

アンダードッグ効果をデザインへ活かす3つのポイント

これらのことを踏まえ、アンダードッグ効果をデザインで活かす為の3つのポイントをお伝えします。
1.敢えて一生懸命に頑張る姿を見せる
2.トラブルが起きた場合、助けを求めて弱い部分を見せる
3.同情を得る為のウソはNG、リアルな方が効果的

アンダードッグ効果使用時の注意点

アンダードッグ効果は、あくまでも一生懸命に努力し頑張っている部分に同情心が集まるので、トラブルを誇張したり、大袈裟に言ったりすると頑張っている部分が嘘くさくなってしまい応援されなくなります。
嘘はつかずに、ひたむきな姿を見せましょう。

まとめ

今回はアンダードッグ効果についてまとめてみました。
私たちはスポーツやニュースを観る時、仕事をする時など日常的にアンダードッグ効果を体感しているのではないでしょうか。
アンダードッグ効果を上手く使うことで企業やお店の宣伝になりビジネスでも有効に活用する事が出来ます。是非試してみてください。