
WEBサイトのフッターは、訪問者が最も注目しない部分と思っていませんか?
しかし、フッターには重要な情報を簡潔に整理し、訪問者に安心感を与える役割があります。ここでは、フッターを効果的に活用し、情報を整理するための方法を紹介します。
フッターとは?
フッターとは、WEBサイトの最下部に配置されるエリアのことを指します。多くのWEBサイトで共通して見られる要素であり、訪問者がページをスクロールした最後に目にする場所でもあります。フッターには、サイト全体の補足情報や重要なリンクを配置することが一般的です。
フッターの重要性3つのポイント
フッターは、WEBサイト全体の補足情報を提供し、訪問者が安心してサイトを利用するための重要な役割を果たします。しかし、フッターの価値はそれだけにとどまりません。以下では、フッターが果たす役割以外に、デザインや訪問者の行動面から見た重要性について解説します。
[ポイント1]サイト全体の印象を左右するデザイン要素
フッターは、WEBサイトのデザインを完結させる重要なパーツです。特に、ページの最下部に位置するため、訪問者がサイトを離れる直前に目にする最後のエリアとなります。適切にデザインされたフッターは、訪問者に「きちんと整理されたプロフェッショナルなサイト」という印象を与え、リピート率や信頼感向上につながります。
フッターのデザインにおけるポイント:
- サイト全体のカラースキームやフォントを統一することで一貫性を持たせる。
- 視覚的な区切りとして、ページ全体を締めくくる役割を果たす。
- アイコンや余白を活用し、見やすさを追求する。
フッターが雑然としていたり、他の部分とデザインが異なっていると、全体の印象が大きく損なわれてしまいます。そのため、デザインの一貫性を保ちながら、直感的に使いやすい構造を目指すことが重要です。
[ポイント2]ユーザーの行動を促進するエリア
フッターは、訪問者が次に取るべき行動を自然に誘導するための重要なエリアです。サイトを訪れるユーザーには、「購入を検討している」「もっと情報を知りたい」「問い合わせをしたい」など、さまざまなニーズがあります。フッターは、こうしたニーズに応える最後の接点となるため、行動を促す要素を配置することで大きな効果を発揮します。
フッターで促進すべき行動の例:
- 購入や問い合わせ:CTA(Call to Action)ボタンやフォームリンクを設置。
- サイト内の深掘り:カテゴリや人気ページへのリンクを配置し、訪問者をサイト内回遊に誘導。
- SNSのフォロー:公式SNSアカウントのリンクを設置し、訪問者と継続的なつながりを構築。
- メルマガ登録:メールアドレスを入力するだけの簡単なフォームを設置。
フッターが適切に設計されていると、訪問者が自然に次のアクションを取ることができ、コンバージョン率の向上につながります。
[ポイント3]サイトの信頼性を高める情報提供
フッターに適切な情報を配置することで、サイトの運営者が信頼できる存在であることを示すことができます。特に、会社情報や法的な表記を含めることで、訪問者が安心して利用できる環境を提供します。
フッターに信頼性を高める要素:
- 会社情報:運営者名、住所、連絡先を明記することで透明性をアピール。
- プライバシーポリシー・利用規約:個人情報の取り扱いや利用条件を明確に記載。
- 認証バッジや受賞歴:第三者機関による認証や受賞歴を掲載し、信頼性をさらに高める。
特にECサイトやサービスサイトの場合、信頼性の欠如は訪問者が購入や問い合わせを躊躇する原因となります。そのため、安心感を与える情報をフッターにわかりやすく配置することが求められます。
フッターは、WEBサイトにおける補足情報の提供だけでなく、訪問者に安心感を与え、行動を促進し、サイト全体の印象をまとめる役割を持っています。適切に設計されたフッターは、WEBサイトの成果を大きく向上させる力を持っているのです。
フッターに含めるべき情報
フッターには、訪問者が必要とする重要な情報をわかりやすく整理して配置することが重要です。それぞれの要素について、なぜ必要なのかも含めて解説します。
会社情報
入れるべき内容
- 会社名、住所、電話番号といった基本情報。
- 必要に応じてFAX番号やメールアドレスも追加。
- 「特定商取引法に基づく表記」などの法的な情報。
なぜ必要か?
訪問者が企業の信頼性を確認する際、最も注目するのが会社情報です。特にECサイトやサービスサイトの場合、運営元の明確な情報がないと購入や問い合わせをためらわれる可能性があります。また、特定商取引法に基づく表記を掲載することで、法律を遵守している企業として安心感を与えることができます。
2. ナビゲーションリンク
入れるべき内容
- サイトマップや主要なカテゴリへのリンク。
- お問い合わせフォーム、FAQ、ヘルプページ。
なぜ必要か?
訪問者は必ずしもメインメニューから目的のページを見つけられるわけではありません。フッターに主要なリンクを配置することで、サイト内の回遊性を高めることができます。また、お問い合わせやFAQページのリンクは、ユーザーが疑問を解消するための第一歩となり、離脱率の低下にもつながります。
著作権表記
入れるべき内容
- 例: ©︎2025 [会社名]. All Rights Reserved.
- 必要に応じて利用規約やコピーライトに関する説明。
なぜ必要か?
著作権表記を明記することで、WEBサイトの内容が法律で保護されていることを示し、コンテンツの無断転載や不正利用を抑制する効果があります。また、サイトが適切に管理されている印象を与え、訪問者に安心感を提供します。
プライバシーポリシー・利用規約
入れるべき内容
- プライバシーポリシー:個人情報の取り扱いについて。
- 利用規約:サービスやサイトの利用条件。
なぜ必要か?
訪問者は、個人情報がどのように扱われるのかを気にしています。プライバシーポリシーを掲載することで、安心して問い合わせや購入を行える環境を提供できます。また、利用規約を明記することで、トラブルを未然に防ぎ、透明性の高い運営をアピールできます。
フッター情報の整理法
カテゴリ分けで見やすさを追求
フッターには多くの情報が集まりがちですが、適切に整理することで見やすさを確保できます。例えば、以下のようにカテゴリ分けを行います。
- 企業情報
会社概要、採用情報、アクセス情報などの企業に関連する情報。 - ユーザーサポート
FAQ、お問い合わせフォーム、カスタマーサポート情報など。 - 法的情報
プライバシーポリシー、利用規約、特定商取引法に基づく表記。 - 関連リンク
公式SNSアカウント、ブログ、ニュースレター登録フォーム。
視覚的な整理のポイント
デザイン面でも情報を整理することが重要です。以下の工夫を取り入れることで、視認性が向上します。
- セクションごとに余白を取る
情報が詰め込まれていると感じさせないために、各セクションの間に十分な余白を設けます。 - フォントサイズと色で階層を示す
主要なリンクは太字にしたり目立つ色を使ったりして、視線を誘導します。補足的な情報は控えめな色で記載するとバランスが良くなります。 - アイコンを活用
リンク内容を直感的に理解できるよう、アイコンを併用します。例えば、電話番号には電話アイコン、メールには封筒アイコンを配置します。
フッターで避けるべき落とし穴
フッターは情報を整理し、訪問者に安心感を与えるための重要な要素ですが、設計や運用の際に陥りやすい落とし穴があります。ここでは、よくある注意点とその対策を解説します。
1. 情報の詰め込み過ぎ
フッターに過剰な情報を詰め込むと、訪問者が必要な情報を探すのに時間がかかり、かえって使いにくくなります。重要な情報に絞り、詳細はリンク先のページで提供する形が理想的です。
対策
- 必要最低限の情報を厳選する。
- 各セクションのタイトルやカテゴリを明確にする。
2. リンクの整理不足
リンクを大量に並べるだけでは、フッターが雑然とした印象を与え、どれをクリックすべきか判断しづらくなります。結果として、訪問者がフッターをスルーしてしまう原因になります。
対策
- カテゴリ分けを行い、関連するリンクをグループ化する。
- 優先度が高いリンクを目立つ位置に配置する。
- 使用頻度が低いリンクは削除するか別ページにまとめる。
3. モバイル対応の欠如
PCでは問題なく見えるフッターも、モバイルではスクロールが多くなったり、文字が小さくなったりして、ユーザーにストレスを与えることがあります。特にスマートフォンユーザーの多い現代では、モバイル最適化が欠かせません。
対策
- モバイルファーストのデザインを採用する。
- 各セクションをタブ形式やドロップダウンメニューでまとめる。
- タッチ操作に対応した十分なボタンサイズを確保する。
4. デザインの統一感の欠如
フッターがサイト全体のデザインから浮いていると、訪問者に一貫性のない印象を与えてしまいます。サイト全体のブランディングを考慮し、フッターにも統一感を持たせることが重要です。
対策
- サイト全体のカラースキームやフォントをフッターにも適用する。
- ロゴやアイコンを使用してブランドを強調する。
- トップページのレイアウトと調和するシンプルなデザインを心がける。
5. 更新されていない情報
フッターに掲載された情報が古いままだと、訪問者から信頼を失うだけでなく、問い合わせや注文ミスにつながる可能性があります。たとえば、営業時間や電話番号が変更されている場合、適切に更新されていなければユーザーに混乱を与えます。
対策
- 定期的にフッターの情報を確認・更新するスケジュールを設定する。
- 変更の多い情報は、リンク先のページで詳細を提供する形にする。
- 管理者が簡単に更新できるCMSを導入する。
6. 検索エンジン向けに最適化されていない
フッター内のリンクやテキストがSEOを意識せずに設置されていると、検索エンジンにおいて適切に評価されません。特に重要なキーワードが含まれていない場合、内部リンク効果を十分に得られない可能性があります。
対策
- 重要なキーワードを含むリンクテキストを設定する。
- サイトマップやカテゴリリンクを活用して、内部リンク構造を最適化する。
- 重複コンテンツや無関係なリンクを避ける。
フッターの改善事例
フッターは、WEBサイト全体の使いやすさや信頼性を向上させるための重要な要素です。ここでは、フッターを効果的に活用している具体的な事例を追加で紹介します。
ケース1:ECサイトの場合
ポイント
- 配送ポリシーや送料に関する情報をフッターに掲載すると、購入前の不安を解消できます。
- 返品・交換ガイドやカスタマーサポート情報を目立たせることで、購入後の安心感を高められます。
- 「セール中」や「特別キャンペーン」へのリンクを追加し、コンバージョンを促進します。
具体例
「送料無料」「返品無料」などのバナーをフッターに組み込むことで、購入者の心理的なハードルを下げています。また、人気商品へのリンクをフッターに配置することで、訪問者の購入を促進しています。
ケース2:コーポレートサイトの場合
ポイント
- 会社概要やアクセス情報をわかりやすくまとめることで、訪問者に安心感を与えます。
- 採用情報をフッターにリンクし、求職者が迷わずアクセスできる導線を提供します。
- プレスリリースやニュース一覧を追加することで、企業の最新情報を簡単に確認できるようにします。
具体例
コーポレートサイトでは、「会社概要」「お問い合わせ」「採用情報」などの基本情報をセクション化し、余白を活用して視認性を向上させています。さらに、公式SNSリンクを設置していることで、企業の動向を手軽にフォローできるようにしています。
ケース3:ブログやメディアサイトの場合
ポイント
- 人気の記事やカテゴリーのリンクをフッターに配置することで、サイト内回遊を促進します。
- メールマガジン登録フォームをフッターに設置し、リピーターを増やす工夫をします。
- 著者プロフィールや執筆ポリシーを簡潔に掲載し、信頼性を向上させます。
具体例
多くのメディアサイトでは、フッターに「今週の人気記事」や「カテゴリ別一覧」へのリンクを追加し、読者が興味を持つコンテンツに素早くアクセスできるようにしています。また、メールマガジン登録を促すCTA(Call to Action)ボタンを設けることで、継続的な関係を構築しています。
ケース4:教育機関や非営利団体の場合
ポイント
- フッターに学部紹介、キャンパス案内、またはプロジェクト情報を追加し、目的に応じた情報を整理。
- 寄付やサポートページのリンクを目立たせることで、寄付者を増やす工夫をする。
- フッターに「年度別活動報告書」や「最新のイベント情報」を掲載することで、活動内容を明確に伝えます。
具体例
非営利団体のフッターでは、「私たちについて」や「プロジェクト一覧」へのリンクが配置され、訪問者が団体の活動を一目で理解できるようになっています。また、寄付ページを目立つボタン形式で設置し、簡単に寄付が行える仕組みを構築しています。
ケース5:SaaSサービスサイトの場合
ポイント
- フリートライアルやデモ申込みページへのリンクをフッターに配置し、見込み客のコンバージョンを促進。
- サービスの利用規約やプライバシーポリシーを明確にし、信頼感を高める。
- サポートページやよくある質問(FAQ)へのリンクを設け、顧客の疑問を解消。
具体例
SaaSサイトでは、フッターに「料金プラン」や「デモリクエスト」へのリンクを設置しており、訪問者がスムーズに次のアクションを取れるように工夫されています。また、APIや開発者向けドキュメントページへのリンクを設けることで、技術的な情報も簡単にアクセス可能にしています。
まとめ
WEBサイトのフッターは、訪問者にとってサイトの使いやすさを左右する重要な部分です。適切な情報を整理し、視覚的にも分かりやすく設計することで、ユーザー体験やSEOに大きな影響を与えます。
フッターの改善を通じて、WEBサイト全体の効果を最大化しましょう。
平日 10:00~18:00
(セールス目的のお電話はご遠慮ください。)